市内の中高生を対象に、将来の進路選択の参考になれば、とさんふらわあで大阪に行き、企業訪問を行いました。
この活動は、志布志市東区青少年育成会の尖会長が、公民館活動の一環として一昨年初めてツアーを実施。
今年で2回目のツアーになります。
今回は、8名の参加ですが、偶然にも女の子ばかり!
急遽、化粧品会社も追加し、実際のスキンケアなども体験しました。
その他、証券会社では株式市場や取引の仕組みを教えてもらったり、
角川ドワンゴ株式会社が運営する、まさに最先端の高校「N高校」で話を聞いたり、計5社を訪問。
ツアーを通して、どう思ったのか。
参加者の田浦明瑠(める)ちゃん、天衣瑠(あいる)ちゃんに話を伺いました。
目次
大人になったらどうなりたい?将来の夢はまだ見つかっていない。
谷村
将来の夢は決まってますか?
夢はまだ見つかっていないです。
ポーラに行ったときは「エステティシャンもいいなぁ」と思ったけど、その時その時でまだ変わるし…
めるちゃん
私も、中学生の時はまだ決まってなかったなぁ、と思いました。
先日、成人式でお話を聞いた時も、まだ決まってない方がほとんど。
将来の夢って、小さいころからたくさん聞かれるけど、実際に働くことが見えだすとどんどん悩んで…
私の周りも、就職活動で決める人が多かったです。
今年受験生で、将来の夢なんですか?って言われるけど、まだよくわからなくて。
そもそも、仕事って何があるんだろう?とずっと思っていました。
この企画で、外に出て「こんな仕事があるんだ」といっぱい知ることができて良かったです。
自分の将来について、ようやく考えるきっかけになったな、って。
めるちゃん
谷村
なるほど!今回のツアーが、「仕事」に触れるきっかけで、将来を意識し始めたんですね。
ツアーを通して思ったこと。視野が広くなり、選択肢が増えた。
高校の考え方が変わった「N高校」。通信制の大学のイメージが変わった。
通信制の学校って、今までは普通の高校よりも勉強しないのかと思ってた。
友達とトラブルがあったり、事情があったりして、普通の高校に行けなくなったから通信っていうイメージ。
めるちゃん
今回株式会社角川ドワンゴが運営するN高校に話を聞きに行き、イメージがガラッと変わりました。
IT×グローバル社会を生きぬく“創造力”を身につけ、世界で活躍する人材を育成する。
創造力をもった人とは、自分なりの考えをもって
主体的に行動できる人です。
私たちの考える創造力とは、新しいモノを生み出す力だけではなく、自由な発想で考え、主体性をもって問題に取り組む力を指します。インターネットが社会に広がり、私たちの生活は大きく変わりました。インターネットを活用すれば、世界中の情報は誰にでも簡単に手に入ります。情報そのものだけでは価値を生まず、その情報を元に自分なりに考え、主体的に動ける人が価値を生み出せるのです。
創造力を身につけるために、教養、思考力、実践力の三つを学びます。(公式HPより引用)
インターネット上での通信制学校、N高校。
高校卒業のための学習にかかる拘束時間を最小限にとどめ、やりたいことに時間をあて、高校生から将来の夢へ向かって勉強します。
学園祭はニコニコ超会議だったり、
受験からITプログラミング、小説、パティシエ、農業…と
多岐にわたる専門性は特定のキャンパスを必要としない高校ならではの取り組みですね!
「N高校」は海外に行ったり、全国のN高校生徒が交流したり…本当に楽しそうでした。
楽しそうだけど、すごくたくさん勉強してるんだな、って。
自分の趣味を仕事にするために、通信を選ぶ人もいるんだ、って初めて知りました。
めるちゃん
▲ネット部活!?ネット遠足!?リアルでのコミュニケーション方法がニコニコ超会議…時代は進んでるんだなぁ。わくわくしますね!
恥ずかしながら、私も「N高校」について全く知りませんでした。
中学生の頃までに「なりたい夢」が決まっていて、それに向かって自宅でも勉強できる、熱中型の人にはN高校は最高だな、と思いました。
一方、私は尚志館高校を卒業していますが、今も地元に帰ってくるたびに集まる「仲間」もかけがえのないもの。
家で勉強すると集中力が続かなかった私には、勉強をする環境を作ってくれる尚志館高校は有難かったです。
行くか行かないかは、向き不向きもあると思いますが、
「高校」の形も進化していること
それを知ることが、世界を広くするきっかけになるのではないかと思います。
お父さんにも育児を。田辺三菱製薬株式会社では、女性が輝いて見えた。
田辺三菱製薬は、お母さんだけに育児をさせるんじゃなくて、お父さんも育児ができる環境を整えてくれる会社だった。
田舎だと、女が育児をして、男が働きに出るっていうのが定着しているように見えるから、とてもびっくりしました。
都会で働いている主婦に憧れを持ってるからかもしれないけど、女性の皆さんが明るく輝いているように見えました。
あいるちゃん
1678年に創業した、創業340年を迎える老舗の製薬会社さん、田辺三菱製薬株式会社。
老舗の企業であるにも関わらず、社員のホスピタリティを大切にしている姿は男女共同参画の最先端ですね。
「イクメン企業アワード2018両立支援部門」では特別奨励賞を受賞されたそう。(公式HPはコチラ)
学校で、いろいろな企業の方とかに話して欲しいなって思います。
6時間目の自主学習とか使って、中学生の時からいろんな仕事があるんですよ、って広めてほしい。
今回実際に都会に行かないと、こういう仕事があるんだ!って知らなかったなって思いました。
職場体験学習は、希望があって行くけど、希望が通らないこともあるから、もっと話が聞いてみたいです。
めるちゃん
中学生の時に知っていたお仕事って、「看護師」「医者」「建築士」「公務員」…など、
名前がついていて、私たちが接するわかりやすいものしか知らなかったな、と思いました。
そういえば、就職活動をしてびっくりしたことは、「総合職」…てなんやねん!と思ったこと。(笑)
私も、総合職として入社しましたが、就職活動まで総合職というものを知らなかったです。
最近の衝撃は、会社に勤めるのではなく、フリーランスという生き方もあるということ。私もまだまだ勉強中です。
色んな選択肢を知る体験が早ければ早いほど、将来の夢に手が打てると思うので、何かできたらいいなぁ。
大阪に行って広がったこと。子どもたちで行動することも新鮮。
子どもたちだけで行動したことも、新たな経験に。
谷村
大阪はどうでしたか?
人が多いから、電車とか、人気なスポットとか通ると、ちょっと怖かった。
あいるちゃん
怖くなかった、全然。関西人のノリっていいなって。行くとこ行くとこ話しやすくて気を使いませんでした。
初めて東京行ったときは、ちょっと冷たいなって思って早く帰りたいと思ったけど、
関西はノリがいい。というか、元気!こういうところで働いたら楽しそうだな、と思いました。
いったん都会に出て、やりたいことを探したいなぁ。
めるちゃん
子どもだけで行動って、とっても危なく思うけど、社会に出ると必要だと思う。
今回、電車に乗って移動することもあって、自分たちだけで行動することもありました。
あいるちゃん
選択肢の幅が広がり、将来の夢に興味が持てた。
大阪に行って、将来の夢に興味が持てた。
一回都会に出てみて、いろんなことを見たほうがいいんじゃないかなと思いました。
色んな仕事をちゃんと見て、選択肢を広くして決めたいなと思っています。
めるちゃん
▲「これ、野村に聞いてみよう♪」の野村證券株式会社では、社員食堂に衝撃を受けました。食事をすると、20円が寄付されるんですって!(写真は田辺三菱製薬株式会社の社員食堂です。)
▲ポーラ化粧品では、初めて「肌」を意識しました。お客様との仲も大切に自分も楽しむという姿勢にびっくりし、サービスだけではなく笑顔等の気遣いも大切ということに気づかされました。
▲フェンリル株式会社では、身近なアプリを開発する現場を見学。志布志の市章で歓迎してくれました。詳細な内容は↓をご覧ください!
▲みんな、良い顔してる!フェンリル株式会社さんでの会社見学のレポートはコチラ!生き生きと学ぶ様子がとっても素敵。
取材を終えて
「働く」って何なんだろう。かっこいい大人をたくさん知ってほしい。
最後に、「働く」ことについてどう思っているか、聞きました。
うーん。やっぱりお金のためなのかな。
大人が、自分の好きな職業についているのか、お金のために働いているのか気になります。
興味の持てる仕事に就くことができるのか、不安。
でもやっぱり、お金があると生活がしやすいから、高い給料もらっている仕事に就くのかな。
ほとんどの人が多分、目指してなかったけどこの仕事についてるっていう人だろうなぁと。
どうなんだろう…。
とりあえず高校に行って、また考えたいと思います。
めるちゃん
私も、学生の時には「食」とか「菌」について勉強したい!という漠然とした目標しかありませんでした。
働くことが、勉強の先に見え始めたのは、就職活動のときにようやく、でした。
考えてみると働く期間は、約40年間。平均寿命83歳とすると、なんと人生で起きている時間の6分の1は働いている時間に!
「働く」時間はとっても長いのに、進路学習の時間はとっても短いですよね。
改めて、「働くことを考える」ために「わたしのしぶし」で何かできないかな、と思いました。
今私が思う「仕事の選び方」。豊かさの基準は人によって違うのかなって。
色々話をして、改めて「働く」ことについて考える時間になりました。
私は、やりたいことを押し通して静岡に就職。その後異動で東京で働くことに。
四季が綺麗で食べ物もおいしく、静岡での暮らしはいまだに大好きなのですが、東京での暮らしは合わず、
週末になると田舎に放浪しに行く毎日でした。
やりたい仕事:「食品の開発職」ができる状態は、まさに天職。
けれど、毎日1時間電車に乗り、夜22時に帰り…という毎日では、
子どもを育てるとか、結婚するとか、これからのライフステージを考えたときにどうしても絵が描けませんでした。
その時に出会った創業者の方々が、地元を愛して働く姿がとってもとっても格好良く、こんな大人になりたいと思うようになり、今に至ります。
開発職なら、頑張って探せば田舎でもできる・創ることができるかもしれないけど、
東京での毎日の生活を変えるにはめちゃくちゃ稼ぐか、引っ越すしかない、と思いました。
今は、毎日ご飯を作ることができる趣味ができて、地元のために働くことができる今の仕事も「天職」だし、
私にとっての暮らしは東京よりも「豊か」だと思っています。
何より、わたしのしぶしを通して豊かに暮らしている志布志の大人の考え方を知ることができるのがとても幸せです。
仕事に重きを置くのか、生活か、やりたいことへの自己実現、地域貢献や仲間など…
たくさん指標があり、ライフステージによってもバランスが変わると思います。
いずれにせよ、選択肢は広く、自分の「幸せ」を指標に仕事を選んでほしいと思った取材でした。
この企画、すばらしいですね!!
ぜひとも我が家の子どもにも参加させてみたいのですが、青少年育成会の地区が違うのが残念です・・・。
もっと広がって欲しい企画です!!
コメントいただき、ありがとうございます!
素晴らしい企画ですよね^^
子どもたちの顔を見ると、本当にもっと広がってほしいと思いました!
この取材をきっかけに、志布志で子どもたちに何かできないかな、と考案中です…ご期待ください!