志布志のゲストハウス『Drop inn “Linkwell”』(詳しくはコチラ)ホストの田川です。
泊りに来る人を「ゲスト」、対して迎える家主を「ホスト」と言います。
(オーナーという響きよりもお客さんとの距離が近い感じがするのでこれを使います)
宿に来られる方にはそれぞれストーリーがある―。
生活の時間を共にしながらフランクにお話が出来ることは民泊の醍醐味でもあります。
Linkwellに泊まりに来られたゲストの方々に、Youは何しに志布志へ?を聞いていきたいと思います。
目次
志布志でゲストハウスを作る。民泊開業ストーリー
ここでもない、あそこでもない、、、時間をかけて見つけた理想の物件
前職で民泊運営をしていたこともあり、志布志でも自分の宿を開きたいと考えていました。
そして地域おこし協力隊で移住定住の担当というミッションもあるけれど、もっと現場サイドで志布志に来る人と接点を持ちたいと思ったこともきっかけの一つです。
一年半に渡って物件巡りをするうちに、今の場所を見つけました。
3部屋以上で広いリビングがあることが条件でしたが、「海が見える」「屋上がある」「鉄筋コンクリ」「ガレージ付き」という豪華なおまけ付き。
もともと立派な造りの上にリフォームもされており、築年数27年とは思えない綺麗さでした。
不動産会社と大家さんに民泊のプランを何度も説明に行き、晴れて契約になってからは掃除と部屋作りで毎日飛ぶように時間が過ぎていきます。
▲2月、下見。がらんとした空間の中にも期待感が膨らみます。
▲4月、インテリアが揃いだして人を迎えられる形が出来ました。
▲6月、知人やお世話になっている方をお招きして定期的に交流会をしています。
泊りに来る人との交流、そして現地の人との寄り合いの場。どちらも欠かせないことから「Linkwell」=良い出会いの場というネーミングにしました。
気軽に立ち寄れる=Drop in に、inn =宿という意味も加えて『Drop inn “Linkwell”』としました。
民泊営業には許可が必要。住宅宿泊事業法をクリアせよ!
▲お披露目会をしている時に届いた許可証。苦労しただけに無事届いたときは嬉しかった…!
平成30年6月に施行された民泊新法を取得することにします。
前職の同僚や、肝付町で「宙ハウス」をオープンされた知人の話も伺いながら申請手続きを進めます。
手続きは大きく分けて2つ。
1つは住宅の証明書類や自身の身元証明などの書類を集めること。
「身分証明書」って運転免許証やパスポートみたいなフォトIDかと思いきや、破産手続きとかが無いかという証明書でした。
年度末で東京の法務局からの書類が想定の倍時間がかかったことが誤算。
もう1つは消防署と県の保健所の承認を得ること。
消防の方は図面と避難経路を提出し、火災報知器が適切に備え付けられているかを現地立ち合いでチェック。
こちらは割とすんなりいきましたが、県の保健所に通す図面作りが大変で…、
居室を測るのは内寸、寝室を測るのは壁芯… 何じゃそれ!?というような細かい審査もあり、何度もやり直しをしながら2か月ぐらいかけてやっと許可が下りました。
もっと段取り良く準備していれば、繁忙期のゴールデンウィークに営業出来たかもしれないのに…という悔しさも少し。
部屋作りと並行して大変でしたが、初めて知る事も多かったです。
大雨の中の第一号。海外で出会った仲間たち
▲山梨のみっくん(左:チェホンマン似)、大阪のコージさん(右:ナニワの商売人)、フミちゃん(右下:寝言がうるさい)
山梨、大阪、宮崎―。離れて暮らす仲間がこの日、志布志に集結!
最初の宿のお客さんは僕の知人でした。
以前にワーキングホリデーでオーストラリアに暮らしていたことがあり、その時に出会ったお友達です。
当時から8~9年経ちますが、帰国してからも数年に一度は会ったりします。
今回は宮崎で3人が合流してから志布志までやってくるわけですが、ゆっくり観光し過ぎたのかこの日の到着は0時前。
疲れているようでしたが会うとやっぱりテンション上がります。
▲フミちゃんには明るい色の2号室をチョイス。
このソファいいやん~♪
▲和テイストの3号室。「めっちゃ家広いやん!ええとこ見っけたなぁ~」
みなさん僕のことはめっちゃイジってきますが、お部屋は気に入ってくれたようで何よりです。
▲真夏のゴールドコースト(気温30℃超え)とは思えない格好。もちろん汗だくです。
今なおネタにされるこの当時。
飛行機に乗る前に少しでも荷物を軽くしようと、ズボン3重の服5重という重装備に背中にギター、前にリュックサック、そしてスーツケース…で旅立ちました。
いつになっても笑いが絶えない、楽しい過去を共有出来るのは凄いことだなって思います。
…ところで共同生活ってどない?
ホテルと違って浴室やトイレ、リビングルームは共用です。
僕自身が住み込みだし、まだありませんが同日に他のお客さんが来る場合もあります。
(各個室に鍵はあります)
カプセルホテルよりはプライバシーは保たれますが、人慣れしていないと居心地が悪いでしょう。
しかしながら今回はみんな、シェアハウス(知人同士で同じ家または同じ部屋に住む)やバックパッカーズ(ドミトリー形式の安い宿)の経験者だから「問題無い。」とのこと。
ちなみに…
▲ここで生活出来ればどこでも暮らせる。刑務所という呼び名さえありました。
当時僕たちが滞在していたのは季節労働者が集うこちらのホステル。
外観も綺麗とは言えませんが、中に入ると、まあ…。
居て欲しくない虫や動物が沢山いるとか(ペットなの?)、廊下に有りえないモノが落ちているとか、共同部屋なのに夜中に、、、とか言い尽くせない色々。
ちなみに僕とみっくんのファーストコンタクトは、来てそうそう冷蔵庫に入れてたキャベツを何者かに盗られたことでその怒りをまくしたてているシーンでした。
農作業から帰ってきて早くシャワー入りたいのを我慢してタカノリさんの話をずっと聞いてました、と。
ありがとう、君は本当に良い奴だ。
というわけで異次元レベルの生活を乗り越えてきたタフな人たちなので、ここは参考になりませんでした。
志布志のファンになっておくれ!ご当地自慢
まずは志布志ご自慢のんまいものを召し上がれ!
チェックイン後、ハウスルールの説明を終えたらだいやめに!
▲爽やかな甘さの上に、また別の爽やかな甘さ。こんな奇跡があって良いのかと思わず自問してしまう
農Lifeさんのいちごアイス×フリーズドライの絶品合わせ技スイーツ。
▲お客さんに出す焼酎の量<お土産にもらう量 が積み重なり芋焼酎天国となりつつあります。
焼酎選び放題!志布志の3つの酒蔵さんの代表をご用意。
美味しい~♪という声を聞くと、得意気になっちゃいますね。
思い出話は尽きず、夜は更けていきます、、、
志布志の祭りも見ておくれ!夏そばまつり~
▲半年の汚れを落とす茅の輪くぐりの儀式。下半期を無病息災で過ごせますように
翌日6月30日は夏そばまつり。
特産品である早生のそばと茅の輪くぐりが見ものです。
が、
▲全身ビショビショでテンションが低かったので敢えて雨足が強いところを撮っていません
この日も滝のような雨が降り、、、
僕はツーリズム協議会の出店の売り子だったので、みんなには僅かな時間のご案内しか出来ませんでした。
それでも安楽山宮神社での神事の雰囲気や、ユニークな取り組みを見て満足していたようです。
3人はこの後のスケジュールがあったため、ここでお別れ。
もっとゆっくり志布志の良いところをご案内したかったな。美味しいランチもあったのにな。
想いは尽きませんが、とにかく初のゲストを受け入れられて良かった。
そして、みんなと会えて良かった…!ありがとう♪
安楽山宮神社(あんらくやまみやじんじゃ)
TEL:099-472-3437
志布志市志布志町安楽1520
取材を終えて
初の受け入れに当たり、ベッドメイクやタオルの用意、家の隅々までの掃除…など一通りの宿の作業を経験しました。
知っている仲とはいえ、気合を入れてお部屋づくりをした甲斐はあったのかなと思います。
「ここはもっとこうした方がいいんじゃないか」とか部屋にボックスティッシュが欲しい(今は有ります)とか、アドバイスももらいました。
今回は僕に会いに来てくれたので本当のゲストさんはこれからですが、まずは一つ経験出来たことは大きい。
地元のお友達なんかにもこうしてゲストハウスに来てもらいたいなと思います。
今回は想い出話が多くなりましたが、こんな感じでゲストさんとの交流を定期的に載せていきたいと思います。
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