今月の市報しぶしでは、志布志高校の「総学」の取り組みを特集しました。
総合的な学習の時間とは?
教科を横断し、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成する時間。学校ごとに取り組み方は異なる。
志布志高校では学年ごとにテーマを分け、今回の特集では2年生を主に紹介。2年生は、6分野のうち興味がある分野に分かれ、おおよそ4人のグループで1つのテーマについて研究・発表する。
詳しくは市報をチェック!
*2019年に学習指導要領が変わり、現1年生からは総合的な「探求」の時間に変更。
この記事では、市報で紹介した「志布志の魅力を見つける!」班のフィールドワークを紹介!
マップを片手に、レンタサイクルで志布志市内を回ってみました!
目次
「志布志の魅力を見つける!」班の発表概要
「まちづくり分野」の「志布志の魅力を見つける」班では、まずさんふらわあの乗客にアンケートを行いました。
アンケートの結果、観光をするには公共交通網が足りないことと、飲食店等が分かりにくいということが課題。
そこで…!
班の提案としては、「レンタサイクルの設置」と「自分たちで飲食店マップを作る!」という提案をしました。
▲作ったマップはコチラ!む、難しい…!と試行錯誤しながら作成。ちなみに、観光特産品協会が作成している銀座街中心の志布志市飲食店マップもあるので要Check!
けれど、実は志布志駅の志布志市総合観光案内所では、すでにレンタサイクルをやっているらしい!
実際にレンタサイクルに乗ってみて、マップを充実させてみよう!
ということで、本密着取材にいたります!さっそくGO~!!
志布志高校生と行く!レンタサイクルで自転車MAP作り
12月某日、志布志市総合観光案内所に集合。
早速レンタサイクルをお借りし、いくぞー!
▲3人の後ろから私は自転車で追跡。できるだけ意見や道案内はせず、見守ることに徹してお送りしております。が!
谷村「…行く場所ってどう?決まってる?」
3人「・・・・・どうする?」
よし!戻って志布志市総合観光案内所のお姉さんに聞いてみようー!
▲マップをもとに、自転車で行ける観光地を教えてもらいました。駅には目的ごとに様々なマップが置いてあります!
相談の結果、①大慈寺~商店街コースと②麓地区・千軒町コースの2コースに分けて回ってみることに。
この日は、①大慈寺~商店街コースを探訪!
入江くん
大師公園めっちゃ綺麗!今日は曇ってるから明日行って~
やまれん
いいよー明日は体力派だからね!
谷村(…一番体力無いのは私やねん…!!大師公園って坂登る…よね?不安…)
→②麓地区・千軒町コースの様子はコチラから。体力が不安な私にも大丈夫な秘策が登場!
大慈寺~商店街・門前コース+埋蔵文化財センター
鳥のさえずりが聞こえる大慈寺。商店街の中でも静かで落ち着く場所。
まず最初に向かったのは大慈寺。
志布志町のこの辺はほとんど大慈寺の敷地だったというほど、大慈寺を中心とした町だった志布志市。
志布志市民なら1度は来たことがあるのではないでしょうか。3人もそれぞれ来たことがありました。
▲美しい庭園を前に、椅子と机にかけてくつろぐ3人。
▲3人から見える景色はこんな感じ。タイムスリップしたみたいな景色にゆったりと気分も落ち着きます。
やまれん
座禅組みに来たことあるんだよね!名前ないかな?
名簿を見てみたり、次に行く観光地を探してみたり…
次のところに行こうか、と帰る途中、看板を見つけます。
ん?なんて書いてある?
「ウサギとカメ・カエルとカッパさんの遊ぶ庭」
(((多!)))
え、こんなに居た?
みくちゃん
行きに通った道をもう一度探してみると…
「「「いた!」」」
という訳で、探してみてくださいね!
▲いい感じの写真が撮れるようになっています。枯山水が美しい庭園。
最後に、門前の仁王像と一緒に記念撮影。
▲仁王像は江戸元禄の豪商・山下弥三左衛門が航海安全を祈って寄進したものだそうです。海と志布志の古くからの関わりが分かりますね。
2月2日(日)は、ぽっぽマルシェ×商店街イベントで「鬼フェス」が開催予定!
節分イベントとして大慈寺で豆まきがあるほか、様々なイベントも企画されているので、ぜひ行ってみて!
>>詳しくはコチラ
公園…に句碑や石碑が!種田山頭火の「松風ふいて墓ばかり」の意味は?
下小西公園は、商店街から一歩入ったところにあります。
一見遊具がある公園だと思いますが…
▲とりあえず登る3人。苔むしているので、足元には気を付けて!
よく見ると、種田山頭火の句碑があったり…
▲松風ふいて 墓ばかり…「墓ばかり」?今は住宅地のこの辺が墓ばかりだった理由はこのあと判明!
「日本どんの墓」というスケール大な方のお墓があったり…
▲「西郷どんみたいなこと?」「にしても、日本どんってスケールでかくない?(笑)」日本どんは、漁師でありながら天気をピタリと言い当てる気象予報士だそう。今も、内之浦の方に子孫で「日本さん」がいるそうな!
愛甲喜春さんの墓があったり…
▲「愛甲さんだって」「愛甲さんって先輩とかいるよね」「この時代に93歳って長生きじゃない?」「え!生涯笑わなかったらしいよ!」「無理じゃない?」などなど色んな感想が飛び交いました。儒学や医学、政治について学び、様々な本を執筆した方です。
最後に、埋蔵文化センターに行ってみよう!
埋蔵文化センターで歴史を学ぶ「松風ふいて墓ばかり」の意味
最後に向かったのは埋蔵文化財センター。
「志布志の魅力を見つける!」班では、夏休みに志布志市の山城にも行っていたので、志布志城の模型にテンションが上がっていました。
▲おおお!山城ってこんなのだったんだ!
解説ボタンを押すと、映像で山城の解説を聞くことができます。
当時の志布志城について聞いた後、志布志城に攻め入るという想定で志布志城攻略を目指します。
▲志布志城を攻略しようと試みますが、進んでも進んでも矢で打たれます。(笑)「え、攻略無理じゃん!」
ちなみに、山城に行かれる方にはポケットガイドもあるので、これを手に持ちながら行くと良いかも。
入江くん
知らないと、感想「山…」になっちゃうよね
土器を一通り見た後、「土器パズル」を発見。
▲「「「意外とむずかしい!」」」手前の方が難易度が高いそう。子どもさんでも遊べるので、ぜひやってみて!
「隣の施設では、本当に埋蔵文化財の修復をこんな形でやっているんですよ」と教えていただきました。
私が志布志市に来てからも、原田古墳で埋蔵文化財が発見されました。(びっくり!)
当時のニュース記事:大隅に5世紀末の短甲 志布志・原田古墳群 大和政権とつながり証明
やまれん
こういうの好きだわー
「松風ふいて墓ばかり」の謎は?
埋蔵文化財センターには、志布志の観光ガイドさんがいます。
原則として、希望日の1週間前までにお電話やFAXでの申し込みが必要で、町を歩きながら観光案内をしてもらえます。
今回は、「自転車で駅から回れる」&「志布志まちあるきマップ」を片手に行ってみる!という取り組みだったので、
事前の予約をしていなかったのですが、この日たまたまいらっしゃっていた観光ガイドさんにお話を聞くことができました。(通常は予約が必須なので、ご注意を!)
ガイドさん「実は、志布志支所から今いるこの辺一帯まで、ほとんど大慈寺の敷地だったんだよ」
3人「「「ええ!」」」」
ガイドさん「本堂が今の志布志支所の場所にあって、皆が行ってきた公園あたりは、大慈寺のお墓があった場所だね。」
やまれん
あ!だから「松風ふいて墓ばかり」なんだ!
といった感じで、志布志市の歴史とともに行ったところを振り返りました。
次の日に行く場所についても教えてもらい、志布志市の「麓地区」の特徴について知ることができました。
ぜひ一度、ガイドさんのツアーに行ってみて!
志布志の隠れたフォトスポット?ししまる像と一緒に記念撮影!
銀座街にししまる像があることをご存知でしたか?
高校生がマップを見て、まず初めにびっくりしたのが「え、ししまるくんこんなところにいた!?」ということ。(笑)
一番先に行くことが決まりました!
実はこのししまる像…触る場所によってご利益があるそうな!
入江くん
俺、かぶとにしよー!みくはほっぺじゃない?
うん、ほっぺ触っとこ!(笑)
みくちゃん
やまれん
たてがみかな!え、たてがみってどこ?(笑)
▲写真も撮れて、ご利益もいただける有難いししまる像。写真を撮ってみては!
今回のルートまとめ
今回のルートは、志布志駅から比較的近いルートだったので、30分くらいで行けるかな~?と思いましたが、
なんだかんだ帰ってきたのは3時間後(!)
歴史の街歩きだと、知らないことが多いので看板を読みながら・話を聞きながらになるとあっという間に時間が経ってしまいますね。
今回のルートはこちら!(オレンジがこの日のルートです)
取材を終えて
「サイクリングマップを作る」という取り組みを通して、私も初めて知ることがたくさんありました。
総じて思ったのは、「楽しみ方がちょっと難しい!」ということ。
「ぶらっときて、時間が余ったから行ってみよう!」とするには、
歴史の知識が必要だったり予約が必要だったり、
すぐに寄れるカフェや食べ歩きスポットが無かったり。
車で走っているとなかなか気づかない問題点に、高校生と一緒に回ることで気付くことができました。
もう一つ知ったことは、山城についてやっぱり興味がある人はたくさんいて、
名古屋から山城を見に来た方なんかもいるそう!
広く一般向けではなくても、「山城をVRでサバゲ―してみる!」とか尖ることでできる観光もあるのかな~なんて…
妄想が膨らみました。(笑)
「ない」という前に「まずは知る」ことが大切だな~と実感する1日でした。
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